【報告】1/22 第3回政策ラボ「誰もが命・尊厳を守られる社会へ~難民と入管制度をめぐって~」開催報告

第3回政策ラボ「誰もが命・尊厳を守られる社会へ~難民と入管制度をめぐって~」開催報告

 
 1月22日練馬区の石神井公園区民交流センターにて、LIN-Net主催による第3回政策ラボ「誰もが命・尊厳を守られる社会へ~難民と入管制度をめぐって~」を開催しました。
 今回は、難民・入管制度をテーマに、支援の現場と当事者双方の視点から現状と課題を学ぶ機会となりました。

講師紹介

 講師は、ミョーチョーチョーさんと杉山聖子さん。ミョーさんは、ミャンマー出身の少数民族ロヒンギャ出身です。来日後、難民認定申請をしています。これまで、3回ほど申請をしていますが、認められず、現在、裁判中です。
 杉山さんは、社会福祉士・精神保健福祉士の資格を有する福祉専門職で、長年、入管施設での面会活動や仮放免者の方の支援をしています。

前半:杉山聖子さんによる制度と課題の報告

 前半では杉山さんより、難民・入管制度の仕組みや構造的課題についてご報告いただきました。在留資格がない状態に至った背景には個々に複雑な事情があるにもかかわらず、「非正規滞在」ではなく、「不法滞在」という言葉が用いられている現状、人権を損なう入管施設の対応と諸制度、入管難民法改悪からゼロプランへの流れなどの説明がありました。最後に、移住者のメンタルヘルスやウェルビーイングは、受け入れ社会の政策や社会統合のあり方と深く関係していることが示され、「誰もが命と尊厳を守られる社会」を実現するため入管難民行政の抜本的な改善が強調されました。

ミョーチョーチョーさんの体験談

 後半ではミョーさんから、ご自身の生い立ちから現在に至るまでの経験について率直にお話しいただきました。自国での政治活動により、非常な苦労を強いられ、20代前半になんとかミャンマーから日本にたどり着くも、入管施設での不当な処遇、日本での生活での様々な制限、それでも希望を持って生きていることを涙ながらにお話されました。つらい記憶だった思います。ミョーさんの経験が人生の物語として語られることで、日本の難民政策や制度対応が当事者の生活や尊厳にどのような影響を与えてきたのかが、参加者一人ひとりに強く伝わる時間となりました。当事者の声を直接聞くことの重要性を、あらためて実感する機会となりました。
 
 制度を語る支援者の視点と、現実を生きる当事者の視点が交差することで、難民・入管制度をより多角的に考えることができる、非常に学びの深い政策ラボとなりました。