LIN-Netとは

 
2020年から始まった新型コロナウィルスによるパンデミックの大きな影響が続く中で、2022年2月にはロシアによるウクライナ侵攻が始まりました。気候危機は熱波や寒波、大型台風や集中豪雨等の自然災害を世界各地で激甚化させています。
 
日本でも参議院選挙の最中に、安倍元首相が銃撃され亡くなるという衝撃的な事件がおきました。「自民党と統一教会」の半世紀に及ぶ関係が次々と明らかになると、永田町は大揺れに揺れています。日銀の硬直した金融政策で、円安は止めようもなく進み、物価高や資源不足は暮らしを直撃しています。与党の危機であると共に野党のチャンスにも見えますが、有力な選択肢を有権者に示すことが十分に出来ないでいます。
 
2015 年11月に世田谷区で渋谷区と共に始めた「同性カップル認証制度」は、2022年11月より東京都が加わることで、全国で240の自治体で採用され、人口規模で7800万人へと拡大しました。この間に、国会の議論は自民党内で「伝統的家族観」に固執する頑強な抵抗によって、「選択的夫婦別姓」と共に何の変更もないままに放置されています。  国政の停滞と混迷と比べて、地方自治体の側に多くの可能性がある状況となっています。東京及び首都圏では、草の根の市民など市民運動がボトムアップ型で区長・市長選挙を支え、政治に新たな息吹きを与えています。今年に入って、岸本聡子杉並区長の劇的な誕生、小金井市でも白井亨市長が当選しました。市民運動とつながる自治体議員も数多く誕生し、新たな社会課題に取り組んでいます。
 
これまでも、阿部裕行多摩市長、保坂展人世田谷区長、松下玲子武蔵野市長、酒井直人中野区長など行政実績を積みあげ、期を重ねてきています。新型コロナウィルス感染症対策において、国と専門家の混乱と迷走に対して、独自の「検査・診断・治療」の効果的実施や保健所の有無、医療体制の格差に声をあげてきた特徴を持っています。各自治体独自の取組みや連携した闘いが、国の感染症対策のゆがみやひずみを是正させてきました。  グローバルな課題である気候危機、ゼロカーボンへの実践についても、行動する環境活動家や市民運動とも協働した取組みが始まっています。都市再開発についても、硬直した権威主義的計画行政から地域や市民が主導する街づくりへの転換がはかられ、公契約条例による労働報酬を底上げし地域が豊かになる改革が進んでいます。デジタル技術を活用して、民意を重ね合わせ議論を成長させていく手法として、デジタルデモクラシーを進展させていきます。
 
これまでの「伝統的既得権」と「新自由主義的な公的セクター解体」が交錯する政治構図から、現状をより良く修復し、再生させていく社会包摂型の「いのちの政治」をめざします。特に地方自治体議会は首長と議員との二元代表制です。数は力なりの政治から一人一人の人権と尊厳を大事にしたダイバシティの政治に転換していかなければなりません。まさに地方自治体の議会は「いのちの政治」を実現していく、最も住民に身近な地方政府の現場なのです。
 
2023年 4月の統一自治体選挙に向けて、私たち首長と自治体議員と市民が互いに理解を深め、政治の選択肢を示していくために言葉と政策を共有して、新たな潮流として可視化できる準備のための議論を始めます。  私たちは、12月9日、「Local Initiative Meeting」を開催しました。そこには、5㆟の区長・市長と自治体議員・予定候補約30㆟と市民が集い、「Local Initiative Network」(LIN-Net)としての第一歩を踏み出しました。  首長、自治体議員、市民のみなさん。この試みが、深まり、広がり、光を放つ場面が実現することをめざし、ともに進みましょう。ぜひ、ご賛同ください。                                               2022年12月
 
 
 

世話人紹介

 

保坂 展人

世田谷区長

岸本 聡子

杉並区長

阿部 裕行

多摩市長

岩永 やす代

都議会議員

漢人 あきこ

都議会議員

池尻 成二

練馬区議会議員

白井 和宏

市民セクター政策機構

宮子 あずさ

著述業・看護師

西崎 光子

元都議会議員

中島 岳志

政治学者

内田 聖子

国際NGO共同代表

能條 桃子

FIFTYS PROJECT

間庭 尚之

江東区議会議員

さこう もみ

武蔵野市議会議員