【報告】5/20 第5回政策ラボ「再開発と住民参加のまちづくり」―市民の手によるまちづくり、人間の尊厳を守る都市計画を!開催報告
5月19日、大田区産業プラザPioにてLIN-Net政策ラボ第5回「「再開発と住民参加のまちづくり」―市民の手によるまちづくり、人間の尊厳を守る都市計画を!」が開かれました。
会場は60名でほぼ満席、オンラインも40数名、合わせて100名を超えました。
政策ラボとしては過去最大でした。
保坂展人世田谷区長から、住民が推進派と反対派に二分され差止め訴訟にまで発展した下北沢再開発問題を両派の住民、世田谷区、小田急電鉄がそれぞれ垣根を超えて集まるラウンドテーブルを設置し、怒号が飛び交う中から様々なセクターが互いに情報や認識をすり合わせることで合意形成を導いた講演を受け、市民が自ら主体的なプレイヤーとなって参画する街づくりのあり方を探求しました。
後半の質疑応答では、都内各地からお越しの様々な方からの質問や意見がありました。住民、行政、企業の対話と合意形成が比較的良好な形でまとまった下北沢の事例だけに、各地で再開発について悩み考えている方々からは、住民が納得できる形式での都市計画の調整にはどのような経過があったのか、どのように企業を住民参加の場に招き対話へとつなげたかなど地域の再開発問題に活かしたいという思いがにじむ質問が出されました。
また、保坂区長のお話にあった等々力渓谷の自然環境保全についても水資源保全からの質問や土木方面の視点からの感想などの質問がありました。
保坂区長からは、1つ1つの質問に明確な回答がありました。下北沢再開発に当たって行ったオレゴン州ポートランドの住民自治の強い街づくりについての視察と同様にポートランドに視察へ行った小田急電鉄との知識の共有や住民参加の場の整理、有機土木工法がコンクリート岸壁に比べてむしろ水を集め強い地盤を作ることなど、応答の中では新たな話題の種になるような内容も登場し、「市民がクレーマーからプレーヤーになった」という象徴的なフレーズも紹介されました。
最後には、開催地大田区京浜島のムソー工業株式会社代表取締役尾針徹治氏から製造業の現在地についての報告がありました。高度経済成長期から続く京浜工業地帯の一角をなす大田区京浜島の製造業は、かつての大量生産大量消費や斜陽産業というイメージから、高単価、高付加価値でクリーンな現場へと移り変わり、成長産業へとなりつつあるというお話でした。